SUPPORTER INTERVIEW

全国共済|こどものみらい応援隊

「助け合いの精神」を大切にする

--- 全国共済神奈川県生活協同組合(以下、全国共済)はどのような仕事をしていますか。

全国共済に加入していただいた方々を組合員と呼んでいます。私たちの仕事は、組合員が出し合ったお金で、ケガや病気になった組合員へ補償をおこなう共済保険を提供することです。組合員に対して最大限の努力をすること、もしもの時には一刻も早く組合員のためになること、が信念です。

私たちのグループはもともと埼玉県から始まったものです。39都道府県にグループがあり、例えば埼玉県なら「埼玉県民共済」、東京都なら「東京都民共済」という名称を使っています。神奈川県の場合は「全国共済」という名称を使って35年前から事業を始め、現在69万人の組合員がいます。昔は、保険料が高くて保険に加入できない人が多くいました。みんなが入れる保険、助け合いの保険というのが、私たちの考えです。一般的には年齢によって保険料が変わりますが、全国共済の場合は0歳~85歳まで同じ金額で保障を受けることができるのが特徴です。現在、県内で約69万人の組合員がいます。

 

 

--- 「助け合いの精神」を大切にして、様々な社会に貢献する活動をおこなっていると伺いましたが、どのような活動をしていますか。

バスケットボールやバレーボールなど、子ども向けのスポーツ大会の支援をしています。初めは、「全国共済」の名前を神奈川県民にもっと知ってもらいたいという思いで社会に貢献する活動をしていました。しかし、実際に活動への支援を続け、一生懸命な姿やたくさんの笑顔をみて、「子どもたちの笑顔を応援したい」と思うようになりました。愛情をもって応援する保護者の姿にも圧倒され、一体感をもって活動することのすばらしさを感じました。

現在は、養護施設の子どもたちが参加するスポーツ大会の支援もしています。みんな全力でプレーをして、すれちがったときには笑顔であいさつもしてくれます。そんな子どもの姿をみると、元気をもらうことができます。しかし、養護施設のスポーツ大会の観客の少なさにショックを受けました。がんばる姿をもっと多くの人に知ってもらい、応援してほしいと思っています。これからは、養護施設を出た子どもたちを支援できるように、就職のサポートもしていきたいと考えています。

それ以外に、チャイルドライン(18歳までの子どもの声を受けとめる電話)の活動にも協力をしています。支援の手が届きにくい「狭間(はざま)にいる子どもを助けたい」という思いに共感をして積極的に支援をしています。

 

 

子どもの笑顔は、社会を元気にする

--- 昨年のかながわ夢絵コンテストで「全国共済賞」を受賞した作品の良さはどういったところですか。

昨年選んだのは「ようこそ 命の復活動物園へ」という作品です。背景の取り方や上へ上へと向かっていくピラミッドのような形が、子どもたちの心の成長をあらわしているようです。たくさんの成長をみてきた私たちの活動と重なると感じています。

かながわ夢絵コンテストの表彰式にも参加しました。受賞した子どもの笑顔を間近でみると、私自身何も考えずにうれしさがわきでてきます。大きな力をもらいました。子どもが元気だと、社会が元気になります。しかしながら残念な児童虐待の報道をつい最近も目にしました。「なぜ、そうなるのか」と不思議でなりません。「子どもは宝」です。

 

--- 子どもたちに伝えたいことは、どのようなことですか。

スポーツ大会や文化活動の際、話をする機会があるときには「みんなが一生懸命取り組めるのはどうしてだろう」ということを考えさせます。この夏の豪雨など、ひとたび何かががおこればスポーツ大会も文化活動もできなくなる可能性があります。人の助けやよい環境があるから全力で活動できるのです。だから、まず自分たちが何かに一生懸命取り組めることに感謝をしようと伝えています。また、いじめをなくすということも重要です。いじめに関しては、「悪いことは悪いと厳しく子どもに教えることも親としての愛情」と保護者にもメッセージを送っています。

 

--- 子どもたちの笑顔からどのような未来を期待していますか。

実は毎年、横浜市内のある病院の小児病棟に本を寄付しています。私自身が病気で入院をしたときに、病院内の小児病棟にある本が古いものばかりだと気づいたことがきっかけです。治らない病気はない。元気になってもらいたい。そういった応援の意味を込めて本を寄付しています。

子どもたちが元気であれば、未来は明るいです。笑顔をもっている子に悪い子はいないというのが私の考えです。被災地で活躍する学生ボランティアの活動のように、みんなの和をどんどん結び付けていくことが、本当の助け合いです。

企業情報

全国共済 神奈川県生活協同組合
http://www.zenkokukyosai.or.jp/

 第22回 かながわ夢絵コンテスト 全国共済賞

 


 

本取材は、株式会社キャリパスとNPOこどもネットミュージアムによるインターンシップ研修において制作いたしました。
(取材:2018年8月)